2011年8月10日水曜日

「リビングアイズ」について思うこと

もうひとつの問題作は「リビングアイズ」である。といっても内容についてではなく、その発表時期についてである。このアルバムが発表されたのは1981年、前作「失われた愛の世界」から2年9ヶ月を経ていた。このことがビージーズの大失速につながったと思っている。
「サタデーナイトフィーバー」があまりに売れてしまったため、世間ではビージーズ=ディスコミュージックという図式が出来上がってしまった。(世間の大部分は音楽の全くわからない連中なので・・・)おそらくその
風評被害?
から抜けるために発表されたのが、このアルバムだろうと思うのだが、だったら前作の1年後ぐらいに出して欲しかった。(無理な注文ですが・・・)このアルバムの発表時にはすでにディスコバッシングなる動きがアメリカでは起こっていて、その真ただ中でこのようなアルバムを発表しても誰も聞く耳を持たなかったというわけである。この辺が彼らの(生き方という意味で)不器用なところで、完全な後出しジャンケンになってしまっている(しかも負け)。ビートルズだったら先手を打ってバッシングが起こる前に出しているところである。
アルバム自体は彼らの傑作といえるもので、特にモーリスの最高傑作「ワイルドフラワー」や、幻想的な雰囲気の「パラダイス」「ソルジャーズ」など素晴らしい作品の宝庫である。それだけに惜しい。

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